椹沢地区紹介


E舩玉不動明王(下椹沢)
 
 

 不動明王は不動尊ともいい「動かざる尊者」という意味で、明王というのは密教の尊格を表す語である。また大日如来の使者ともいわれ、大日如来の意志を受けて悪魔煩悩を調伏するため恐ろしい大忿怒の形相をしている。この塔は、正面に舩玉不動明(王)の文字が刻まれた文字塔である。舩玉は舩霊のことで漁師や船乗りの間で守護神として信仰された。長井市には舩玉大明神として祀られてある。同じ信仰が、仏教系と神道系に分かれており、興味深い。さらに右やまがた、左ふなまち、やまのべと彫られてある。県立博物館所蔵の寛政年間の椹沢全図(写本)を見ると、椹沢街道の三叉路の形状や街道に沿って流れる王川は現状と変わりない。須川の舟運は寺津(天童市)や船町(山形市大郷地区)が有名だが、椹沢にも船着き場があり、そしてこの不動明王は舟運の安全祈願の他に、上陸した商人や旅人達の道標を兼ねていたと思われる。 
 参考文献  
・石造文化財をたずねて 昭和60・同(続編)昭和62 椹沢郷土史研究会・山形の石碑石仏 安彦吉重 平成4 日本文化社 ・椹沢の歴史 長岡正昭 ・石仏調査ハンドブック 昭和59 庚申懇話会 雄山閣

 
     
   
 



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