A西国三十三観音堂(上椹沢 稲荷神社境内) |
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上椹沢の最上稲荷神社の境内に土蔵造りの観音堂があり、いつ建立されたか不明であるが、個人所有であるという。
内部には阿弥陀像や西国三十三観音像が納められており、金子勝司宅の参詣帖によれば、初代藤吉と次男権助親子が天保五年(1834年)9月から、天保七年(1836年)12月まで西国三十三観音と27ヶ寺と神社6社を巡ったとある。そして、さい銭箱には天保八年金子藤吉とあり、満願供養に阿弥陀像、三十三観音像及び観音堂を奉納したと推定され、当初自宅敷地内に祀っていたが、村民に要望され移築されたらしい。さらに、明治時代の蘭法医である西尾白圭奉納の弘法大師像が祀られている。
7月10日に観音祭として観音堂で西国三十三観音講が行われ近在からくる参詣者で一晩中にぎやかであったという。さらに、11月3日、13日、23日には三大師講が行われた。
仏教系では、他に南無阿弥陀仏塔、奉納大乗妙典日本廻国供養塔、南無阿弥陀仏百万遍供養塔、馬頭観世音塔、観世音菩薩塔が建立されている。
参考文献
・石造文化財をたずねて 昭和60年・同(続編)昭和62年 椹沢郷土史研究会・山形市郷土史研究協議会現地視察資料(昭和60年)金子長吉、・ふるさとの行事を探って(昭和63年)椹沢郷土史研究会 ・椹沢の歴史 長岡正昭
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