弘法屋敷   
   神明神社の南の30坪にも満たない屋敷の中に祠が建っていて、弘法さまと言っている。昔はこの辺から神明神社境内にかけて、向泉寺という時宗(浄土教の一派)の寺屋敷であったといわれている。
 弘法屋敷の中央に井戸があり、湧水は周囲の地面よりも高いところに流れ出るように導かれていて「ぶどう清水」と呼ばれ、村人の生活用水として親しまれていた。
 現在は湧水も枯れてしまい、井戸の石積がそのままの形で残っている。
 屋敷内には弘法さまと共に観音様の石仏もあり、2体の石仏が大きな桜の樹の下に祀られている。