本沢の伝統行事       第1集 稲虫送り  第3集 春祭り
   第2集 地蔵尊祭礼  

   内町の伝統行事   
「地蔵尊祭礼」

 ひと際目立つ銅板製宝珠のついた方形のお堂には、六体のお地蔵様が祀られています。いずれも風化して素朴な姿をとどめていますが、中でも一回り大きな一体は、二つに割れて頭部が欠けています。昔、若者がこのお地蔵様を持ち上げて、力比べをしたときに割れてしまったという話があります。
 お堂の脇には石灯籠と五つの塚があります。なかでも市神様は、昔から長谷堂が寒河江ー上山と山形ー置賜を結ぶ要衡だったことのなごりです。夏祭り(地蔵尊祭礼)に組む「やぐら」に吊り下げる五本の長提灯と両側の脇提灯は、ここに一時の豪華な門前広場を作り上げます。六体のお地蔵様はお祭り用の前掛けをまとい、晴れの出番を待っています。各家庭では、準備した行灯を門口に点灯し、地区が祭りに染まっていきます。12月になると地蔵講が催され、千本杵で餅つきもします。
 若者会が「やぐら」の組み立てや旗立てを準備していましたが、高齢化の波により、今では隣組が持ち回りで応援をして存続しています。変化する時代を越えて、お地蔵さまがこれからも子どもの成長を助け、地域の思いを聞いて、見守ってくれることを願ってやみません。
 なお各町内でもお地蔵様の祭礼をしています。
 「長谷堂内町千本杵の餅搗き唄」  ※こちらから歌詞をどうぞ
7月13日(祭りの前日) お昼過ぎから下準備します。 
地区の内町公民館で、やぐらに使う屋根の障子を貼り替えします。
色紙に描かれた祭り 自宅で灯す行灯です。
7月14日(祭り当日の早朝) 
道幅いっぱいに材料を広げて「やぐら」の組み立てが始ります。
こちらは旗の竿を立てる準備です。竿の先に笹と花を飾り祭りを盛り上げます。 
よいしょ、よいしょと皆で力を合わせて立てます。雲行きが怪しいかな? 
念には念を入れて支柱を点検します。天に届けと伸びる笹。 
屋根を掛けて見栄えが良くなりました。「大丈夫真っすぐだ」の声が掛ります。 
屋根も長提灯にも雨避けのビニールを被せてます。 
長提灯と脇提灯。  準備が終わりお地蔵様にお供えしてます
18時過ぎには次々と行灯が出始め、暗くなってくると浮かんで見えます。 
行灯は思い思いに作られています。雨が降らないと良いのですが・・・。 
 
やはり雨がほんぶりになってしまい残念です。でも、幻想的ですね。 
2013.7.18
 ☆いろいろな資料を調べてみました。
 お地蔵さまの「縁日」が二十四日であることから、八月二十四日に「地蔵盆」の行事を各地で行っているようです。地蔵信仰はお地蔵様の名前を念仏のように唱えて、西方浄土への往生を祈願するために集い、それを地蔵講・地蔵会と呼んだようです。縁日とは仏様に「縁のある日」でたくさんの縁日があります。

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