本沢の伝統行事 第2集 地蔵尊祭礼 第3集 春祭り | |
第1集 稲虫送り | |
漆房子供会伝統行事 「稲虫送り」 毎年6月最終日曜日に「稲虫送り」の行事が開催されます。昭和37年頃諸事情で途絶えましたが,昭和55年に復活をみました。昔,参加は男の子に限られていましたが,今は女の子の参加も認めています。 「稲虫」とは稲穂につく全ての虫の総称と思われます。 親と子の共同作業で朝早く4メートル位の稲虫(本沢コミセンに巨大「稲虫」を掲示中)を藁で作ります。夕方になると,子供たちはカンテラにそれぞれ火を点して,集落の中を上座から「いなむしおーくた,おーくた,おくーたしょー」と掛け声をかけながら練り歩き,下座で全て焼き尽くします。どのような悪天候でも中止はしません。これは豊作祈願の行事でしょうが,集落の中を歩くということは,各家庭の病気や災害をも共に焼き払う願いを合わせ持つ意があるとも考えられます。全国各地にもこのような行事が残っておりますが,同じような形態は見られない貴重な伝統行事です。 |
H27年6月28日 | ||
今年も「稲虫送り」の季節になりました。毎年、子ども達にとって懐かしく思い出される特別な行事となることを願います。 |
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稲虫を並べ、これから出発します。 | ||
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太鼓を響かせ、カンテラに火を点しながら、地区内を練り歩きます。 | ||
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2015.7.1 |
☆いろいろな資料を調べてみました。 全国各地に「虫送り」の行事が残っていて,日本国語大辞典には「農作物の害虫を村外に送り出す呪術的行為」とあります。ほとんどの地域で,日本が高度成長に突入した昭和30年代から廃れていったようです。その背景には,電灯が普及し誘蛾灯も設置できるようになり,夜が次第に明るくなってきたことがあったという説もあるようです。 |